たくさんの人の気持ち


2月6日に公開予定だった映画「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」の公開日が延期されることが決まった件について。

映画制作会社が「作品のシーンの一部ではあるが、スキーバス転落事故を想起させる可能性がある」としたらしい。


映画の関係者は誰一人として悪くないのに。
公開を楽しみにしている人が大勢いるのに。


公開の延期自体はやむを得ない。 
だが事故は仕方ないことではない。

映画公開の初日って
たぶん出演者やスタッフにとっても、ファンにとっても特別な日だと思う。

時間かけて撮影して時間かけて編集して色々な場所で宣伝活動してやっとたくさんの人に見てもらえる日。
公開日の約一年前に映画の情報が解禁されてから予告編やワイドショーや雑誌での撮影レポートで一部しか見られなかったものをやっと大きなスクリーンで見られる日。



映画は中止でないだけまだ良かったが、あと一ヶ月を切っていたところでの延期はなかなか辛い。

しかし、事故で亡くなられた方はもう戻ってこない。ケガをされた方の中にも、友人などを亡くした方もいるだろうし、心の傷は簡単には癒えない。


あのバスの事故は、
人々の明るい未来を奪った。


楽しみに待ちわびる人の気持ちを裏切った。

スキー旅行客たちは、きっとその日を楽しみにしていた。やっとバスに乗れて、ゲレンデを滑ることを楽しみにしていた。

関係者やファンたちも公開日が近づいてきっとワクワクしていた。



バス会社は行政処分を受けていたにも関わらず、その上経験の少ないドライバーに担当させ、悲惨な結果を招いた。



以前にも、東日本大震災の影響で映画の一部にある水攻のシーンがあるとして公開を延期した、という事例があるようだが、
防ぐことが十分できた事故なだけあってとても残念だ。