見出しで伝える



以前Twitterでこんなツイートを目にした。


「マスコミが芸能ネタなりスキャンダル事件を連日連夜、執拗に報道している時は注意しなさい。国民に知られたくない事が必ず裏で起きている。そういう時こそ新聞の隅から隅まで目を凝らし小さな小さな記事の中から真実を探り出しなさい」
(これは竹村健一さんというジャーナリストの方の言葉らしい)



Twitterの情報はまず疑う主義の私は
「本当かよ(笑)」と思って全然気にしていなかった。






そして別の日別の人が、

「左の見出しに皆が気がついていないことが一番怖い」

と、画像付きでツイートしていた。
添付された画像は「日刊 ゲンダイ」の見出しの写真だった。
画像をタップして見てみると、SMAPの騒動に関する見出しが2つ並ぶ左横の見出しは、



消えた年金 7兆円突破」。



...7兆円って諭吉何人!?そもそも年金って消えるもんなの!?このニュースよりもスマスマの視聴率の方が重要なの!?まず伝えるべきはこのニュースじゃないの!?


年金の仕組みをよく知らないのもあり訳がわからなくなったし、
これだけ重要なニュースの見出しをなぜトップに持ってこないのか違和感を覚えた。


と、ここで竹村氏の言葉を思い出した。
強ち間違っていないのかもしれないな、と思った。




新聞や雑誌の見出しは人々の目を引く。特に大きな字の見出しは目に入りやすい。読むのは目に留まった見出しの記事だけ、一面だけ、という人も少なくない。だからこそ、一面にはその日の重大なニュースや出来事の記事を載せるし、見出しも工夫された記事ばかりである。
マスコミは世界的に見ても、情報媒体としてとても大きな力を持つし重要な役割を果たしている。

年金の運営を担当してる当の本人は、
「失敗して年金消えました。」なんて、人々からの非難が怖くて自分からは言えないだろう。しかしその核心を付き、人々に訴えかけて行くのがマスコミであると思う。
取材を重ね、記事に出来るほどのネタがあるにも関わらず、今世間の注目が集まる話題の隣にその見出しを置いてしまっては、伝えるべきものも伝わり切らないのではないか。それともわざと目線を逸らすためにしていると言うのか。芸能ネタにはずかずかとプライベートまで突っ込むくせに、政治問題となると政府を恐れて自粛してしまうのか。当の本人もマスコミも事実を隠そうとしてしまっては、私たちはどこからその情報を手に入れるのか。


私たちには知る権利がある。新聞や雑誌の情報は全て私たちが知識として蓄えて良いものである。むしろ、知るべきこと故に記事になっている。しかし、私たちの中でそれを全て隅から隅まで読み漁る人はほとんどいないし、ほぼ不可能に近い。私たちは情報のほんの一部分をかじっているだけである。

したがって、マスコミが事実を隠そうとしてはならない。常に、人々に何を優先的に伝えるべきかを考えて報道していかなければならない。そして、最重要記事を人々に必ず読んでもらえるように、見出しで強い印象を与えることが大切である。竹村氏の言葉は、むしろ、本当であってはいけない言葉である。





と、ここまでつらつらと書いてきたけど自分は実際タイトルや見出し付けがとても苦手であることに今更気がついた。興味を引くタイトル、研究します(-_-;)