「地震大国」を活かす


6日午前3時57分に台湾で地震が発生した。高層マンションが倒壊した写真が、なんとも無惨だ。



日本は幸か不幸か、地震が頻繁に起きるために人々の関心も高く、建物の耐震工事も進んでいる。日本のどこかである程度の大きさの地震が起きれば「地震速報」として、テレビのテロップで流れたり、携帯に情報が配信されたりする。そしてその意識は、東日本大震災をきっかけによりいっそう強まった。

だが台湾も、大地震は少ないにしても、小規模の地震は頻繁に起きているそうだ。しかし、あまり地震を体感することは少なく、テレビでいちいち報道されることもないという。


やはり地震に対する人々の関心や意識の差が、地震発生後の被害の大きさを左右すると思う。



果たして、どちらの方がよいのだろうか。


地震は頻繁に起こるが、その分手厚い対策がとられている、日本。

地震は頻繁に起こるにも関わらず人々の関心が希薄のために、対策が手薄になってしまった、台湾。




一概に「こっちの方がいい!」とは言えないが、私は日本のように、対策が手厚い方がより良いと考える。

いつ、どこで、どれくらいの規模の、地震が起こるなんて誰も予測できない。ならば、そのもしものときのための準備は必須である。

地震の発生で課題がたくさん見つかり、そこを修正することで次回の被害を抑制することができる。




もし、日本が地震大国ではなくて、人々の関心が薄く、地震なんて「100年に1度起これば多い方」という国だったら。
5年前の巨大地震ではより甚大な被害を受けていたかもしれない。




いくらもがいても、いくら祈っても、地震大国であるということは変わらないし変えられないことである。ならば、その一見マイナス要素に見えることを、見方を変えて次回以降へのヒントとして受け取り、またそれを後世や他国に伝えていくことが必要である。